海外で子育てをしていると、日本の制度って「気にはなるけれど後回し」になりがちですよね。
最近、大使館からのお知らせを受け取った方も多いと思いますが、海外在住者向けのマイナンバーカード制度が少し変わります。
「これって作らなきゃいけないの?」
「正直、今の自分に必要なのかな…?」
そんな疑問を感じている方に向けて、今回はポイントをやさしく整理してお伝えします。
制度の背景|海外在住でも取得できるように
これまでマイナンバーカードは、基本的に「日本に住民票がある人」を対象とした制度でした。
しかし2024年の制度見直しにより、海外在住者にも対象が広がり、住民票がない国外転出者でも取得できるように変更されています。
対象となる人
主に次のような方が対象になります:
- 日本国籍を持っている
- 2015年以降に日本に住民票があった
- 現在は海外在住(住民票なし)
この制度は、海外で生活している人でも日本とのつながりを保ちやすくするために整えられたものです。
■ 注意点
「2015年以降に住民票があった人」と記載されているものの、それ以前に海外へ転出された方でも、条件を満たせばマイナンバーカードを取得できるようです。
ただし、その場合はマイナンバー自体を新しく付与する必要があるため、通常より手続きに時間がかかることがあります。不安な場合は、最寄りの大使館に確認するのが安心です。
今回の変更点|2026年5月からこう変わる

そもそも何が変わったの?
まず今回の大きなポイントはここです。
■ 2026年5月下旬から
- オンライン申請がスタート
- 大使館・領事館での「申請受付」は原則終了
- ただしカード受け取りは引き続き大使館でOK
つまり、「申請はオンライン」「受取は大使館」という流れに変わります。
さらに今回の見直しにより、申請からカード受け取りまでの期間も短縮される見込みとされています。
義務なの?作らないとダメ?
ここが一番気になるところですよね。
結論:義務ではありません(任意です)
- 作らなくても罰則はありません
- 期限も特にありません
つまり、「今すぐ作らなければいけないもの」ではなく、必要になったタイミングで申請することも可能です。
メリット|実際にどんな場面で役立つ?

日本の手続きがオンラインでできる
マイナンバーカードがあると、政府のオンラインサービスであるマイナポータルが使えます。
例えば:
- 住民票・戸籍関連の申請(将来的に拡大)
- 年金記録の確認
- 税金関連の手続き
- 子ども関係の手続き(児童手当など)
今までは、一時帰国した時に手続きをしたり、親に頼んで書類を郵送してもらってたことが、これからは海外からスマホで完結できる時代になるということです。
日本の銀行・お金まわりがスムーズに
最近、日本の銀行は本人確認がかなり厳しくなっています。
- 口座の手続き
- ログイン制限解除
- 各種変更手続き
こういう時に、マイナンバーカードがあるとスムーズに通るケースが多いです。
特に、日本に資産がある方には大きなメリットです。
一時帰国のストレスが減る
一時帰国でよくあるのが…
「本人確認書類ありますか?」
パスポートだけだと不十分なケースもあり、マイナンバーがあると安心です。
将来の日本帰国に備えられる
日本は今、医療・税金・行政の多くがマイナンバー中心に変わりつつあります。
帰国時によくある困りごと:
- 手続きに時間がかかる
- ID不足で進まない
- 子どもの手続きが遅れる
カードがあると、様々な場面でスムーズに手続きが始められます。
子ども関連の制度にも影響
子どもに関する制度にも、今後マイナンバーカードの影響が広がっていくと考えられています。
教育や医療との連携、児童手当などの分野で活用が進むことが期待されており、将来的には「持っていることが前提」となる可能性も高いと言われています。
デメリット・注意点
受け取りは対面が必要
マイナンバーカードの受け取りは、申請時に指定した大使館または総領事館で行います。
郵送での受け取りはできず、必ず本人が来館して受け取る必要があります。
管理が少し手間
マイナンバーカードは便利な一方で、少し管理の手間もあります。
暗証番号の管理や、有効期限ごとの更新が必要になるためです。日本にいれば通知で気づきやすいですが、海外では忘れてしまいがちなので、「保管場所を決める」「期限をメモしておく」など、意識して管理することが大切です。
今はまだ使う場面が限定的
現時点ではマイナンバーカードの利用場面はまだ限られており、海外生活では日常的に使う機会は多くありません。日本在住者に比べると出番は少なく、「すぐに必要」と感じることもあまりないのが実情です。そのため、今の段階では利便性を実感する場面は限られているといえるでしょう。
紛失時の対応が大変
マイナンバーカードを紛失した場合は、まず利用停止の手続きを行い、その後再発行の申請が必要になります。海外在住の場合は手続きに時間がかかることもあり、手数料がかかる場合もあります。そのため、日頃から紛失しないようしっかり管理することが大切です。
こんな人はマイナンバーカードを作っておくと安心

マイナンバーカードは、今すぐ全員に必要というものではありませんが、ライフスタイルによっては持っておくことで将来の手続きがぐっと楽になる場合があります。特に次のような方は、取得を前向きに考えても良いかもしれません。
日本にお金を残している人
日本に銀行口座があったり、投資や証券口座、不動産を持っている方は、今後本人確認を求められる場面が出てくる可能性があります。
その際、マイナンバーカードがないと書類の提出や追加確認が必要になり、手続きに時間がかかったり、一時的に取引が止まってしまうこともあります。
一方でカードがあれば、本人確認がスムーズに進むケースも多く、結果的に手続きが早く終わることにつながります。
将来、日本に帰る可能性がある人
子どもの進学や家族の事情、仕事の都合などで、将来的に日本へ戻る可能性がある方にも役立ちます。
帰国してから準備しようとすると、役所や銀行などの手続きが一気に重なり、想像以上に時間がかかることがあります。
そのため、海外にいる今のうちに準備しておく方が、後々の負担を減らすことにつながります。
一時帰国で手続きをすることがある人
一時帰国のたびに、免許更新や銀行手続き、保険関連の確認などを行う方も多いと思います。
その際に毎回必要になるのが本人確認書類ですが、マイナンバーカードがあることで手続きがスムーズに進む場面が増え、ストレスの軽減につながります。
子どもがいる家庭
子育て世帯では、今後さらに行政や教育、医療のデジタル化が進むといわれています。
そのため、子どもに関する手続きもオンライン化されていく流れの中で、マイナンバーカードを持っていることが前提になる可能性もあります。
将来を見据えると、早めに準備しておくと安心なケースの一つです。
デジタル手続きで時短したい人
仕事や育児で忙しい方、日本に頼れる家族が近くにいない方にとってもメリットがあります。
これまで必要だった郵送手続きや代理依頼が減り、オンラインで完結できる範囲が広がることで、手続きにかかる時間や負担を減らすことができます。
親のサポートをする可能性がある人
意外と見落とされがちですが、日本にいる親のサポートを将来的に行う可能性がある方にも関係してきます。
たとえば年金の確認や医療関連の手続き、介護に関する申請など、日本にいなくても関わる機会が出てくることがあります。
そういった場面でも、本人確認手段として役立つことがあります。
急がなくてもいい人
一方で、すべての人に今すぐ必要というわけではありません。ライフスタイルによっては、急いで取得する必要がないケースもあります。
たとえば、日本に銀行口座や投資などの資産がなく、今後も日本に帰国する予定がない方、また日本での手続きがほとんど発生しない方は、現時点では急いで準備する必要はないかもしれません。
このような場合は、制度の動きを見ながら、必要になったタイミングで検討するという形でも十分対応できます。
無理に急ぐ必要はなく、「様子を見ながら判断する」でも問題ないと言えるでしょう。
まとめ

今回の変更は、「義務化」というものではなく、海外在住者にとってより便利に使えるようにするためのアップデートと言えます。
全体を通して覚えておきたいポイントは、次の3つです。
- 申請はオンライン化される
- 取得はあくまで任意(義務ではない)
- 将来に向けて持っておくと安心につながる
マイナンバーカードは、「今すぐ絶対に必要」というものではありません。
ただ一方で、これから日本との手続きが少しずつデジタル化していく中で、持っていることで将来の手続きが楽になる可能性があるツールでもあります。
海外での生活は毎日忙しく、後回しにしがちなことも多いですが、「いざ」という時に困らないために、少しだけ先を見て準備しておくと安心につながります。
詳しい手続きやご質問については、条件やケースによって異なる場合がありますので、お近くの日本大使館や領事館へ直接お問い合わせください。

