【カナダの学校は9月が学年度始まり】現地校の選択肢と学校の様子について

子育て

夏休みも終盤となり、あちこちで「Back To Shool」と書かれたものを目にする機会が増えてきました。カナダでは9月から新年度が始まります。

カナダの面積は日本のおよそ26倍もあるため、広大な土地に点在する各州では、学校の編成等にも違いが見られます。

現地校を選ぶにあたり、どんな選択肢があるのか、英語とフランス語のどちらを主軸とした学校にするのかなど、就学前のお子さんがいるご家庭では、悩むところかもしれません。

今回は、カナダの学校事情の一例として、オンタリオ州オタワ市内の場合をご紹介します。

学校の選択肢

オタワ市では、公立の学校を選ぶ段階で以下の4つの選択肢があります。

  • 「英語またはフランス語のみで授業をおこなう学校」
  • 「両方の言語を扱う学校」
  • 「宗教に合った学校」
  • 「自然学習重視のオルタナティブと呼ばれる学校」

上記に、私立やモンテッソーリの学校を入れると、更に幅広い選択肢が用意されていることがわかります。

公立校では、幼稚園と小学校、大規模なところでは中学校まで同じ敷地内にある学校もあり、幅広い年齢層の子どもが通学しています。

我が家の子ども達が通っている小学校は、フレンチイマージョンと呼ばれる英語とフランス語で授業がおこなわれる学校で、2年制の幼稚園と6年制の小学校が併設されています。

幼稚園は英語とフランス語の半々で運営されていますが、Grade1(1年生)からは英語かフランス語、またはイマージョンかを選ぶことになります。

新学期は9月に始まり、12月のクリスマス休暇・3月の春休みを挟み、6月末で全課程修了となります。

夏休みは7月・8月の約2ヶ月ほどで、その際は学校のOffice(事務局)も完全にお休みになります。

学校への服装と持ち物

公立の小学校の場合、私服でバックパックを背負っての登校スタイルが主流です。

体育の授業があっても日本のように体操着に着替える等の習慣もないため、通学へは着やすく洗いやすい服装が一番ではないでしょうか。

バックパックに入れるものは、お弁当(通常はスナックと呼ばれています)と水筒(中身は水を推奨)といったところです。

日本の小学生に比べるとかなり身軽に登校していくように思いますが、これらは選択する学校で違いがあるかもしれません。

教科書の使用と時間割

我が家の子供達は現在小学5年生と2年生で、幼稚園から同じ学校に通っていますが、小学校に入ってから一度も教科書で勉強したことがありません。

日本は、新学年になると新品の教科書が無料で配布されますよね。

しかしカナダの学校では、教育課程カリキュラムはありますが、その裁量はすべて担任の先生に一任されることが多いようです。

ほとんどの先生は、教科書代わりに授業に必要な資料をプリントで用意しており、生徒は事前に渡されたバインダーに配布されたプリントをファイルしていきます。

教科書代わりのファイルも基本的には学校に置きっぱなしなので、毎日の通学バックの中身は先ほども書いた通り、ほぼお弁当のみの「置き勉スタイル」が主流です。

また、日本では一般的に教室内に一週間の教科科目が書かれた「時間割」があり、子どもたちは事前に配布された時間割表を見ながら次の日の持ち物などの準備をします。

しかし、カナダの学校には細かく配分されたスケジュールはなく、午前中の科目、お昼ご飯と休憩の時間2回分、午後の科目が記載されている程度です。

給食の有無

日本では定番の学校給食も、カナダの学校にはなく、各自が家からお弁当と飲み物を用意して登校します。

お弁当を食べる時間はスナックタイムと呼ばれていて、その時間内に各自が持参しているものを食べます。

学校は健康的な食事を推奨していますが、シリアルやポテトチップスを持ってくる生徒もいて、文化背景がさまざまなカナダらしい昼食風景が広がっているようです。

給食がない理由の一つに、食物アレルギーに対しての対応が考えられ、小学校では全てのナッツ類の持ち込みが禁止されています。

週に一度「ピザデー」があり、事前に申請・精算した場合のみピザの配布を受けられます。(学校によって異なるので、ご確認ください。)

まとめ

カナダと日本の小学校には日本人からすると驚くような違いもあり、最初は戸惑うことも多くあるでしょう。

しかし、子どもを通わせるなかで、アカデミックな勉強だけでなく、人間の本質的な部分にフォーカスした学びを多く取り入れていることに気付かされます。

子ども達の自己肯定感が高まることで、社会のなかでの存在価値を実感でき、自分もまわりも慈しむ循環が生まれます。

「生きていく上で何が大切か」を考えさせるカナダの教育は、小さな子どもたちにとって貴重な経験となるはずです。

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